BATON RELAY VOICE HEROINE STORIES バトンリレー

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VOICE HEROINE STORIES

東京都の郊外にある街、『友ヶ丘市』。
ここに、一つの小さな声優事務所があります。

『リレープロダクション』。
現役人気声優・高縁 あかりが代表を務める、
まだ設立されたばかりの新しい事務所。

この『リレプロ』で、あるプロジェクトが始まろうとしていました。
高縁 あかりをはじめとした『今の世代』から―
『新世代』へバトンを渡す。
そんな純粋できらびやかな、新人声優を発掘し送り出していく『声優ヒロインプロジェクト』。

その仕事の実現のため、あらゆる新人声優が集められました。
声優を目指す理由は様々―

あこがれの声優と、同じ『場所』に立ちたいと思ったから。

ただアニメが、ゲームが、声優が好きで―
そこへ関わる『仕事』をしたいと考えたから。

演技が好きで、『役者』としての道を追求したいから。
演技も、歌も、ライブもトークも―

全部できるマルチな『アーティスト』になりたいから。

いろんな夢と、いろんな道先を目指す新人が集まりました。

わたしは……私たちは『声優』を目指して、『声優』になって。
―『声優』を名乗るようになりました。
毎日レッスンに励み、オーディションを受け、笑ったり泣いたりして日々を過ごして。
私だけのストーリーを積み重ねて―なりたい自分になれる明日を信じて。

あれ? でも―

わたしがなりたい自分って—なんだっけ?

and YOUR PROLOGUE

声優事務所『リレープロダクション』では、ある職種の採用を進めていた。

『ボイスディレクター』。

アニメ演出家や音響監督とは違う、キャスティングディレクターとも少し異なる―。
新人声優たちを導き、伸ばすべき才能を見つけ……
受けるべきレッスンやオーディションを見定める大切な役目。

この仕事と『リレプロ』が目指す道に興味を持ったあなたは
―もしかすると初めは軽い気持ちで―
求人に応募し、面接へ呼ばれる。

いくつかの質疑応答の後―最後にあなたの目を見つめて
高縁 あかり社長がこんな質問をする。

「あなたがこの仕事を請けようと思った理由を―教えていただけますか?」

まるで既に採用が決まっているかのような質問。
戸惑いながらも、あなたの答えは。

「――」

×××

それから少し経って。
『リレプロ』の新入社員として事務所へ出勤したあなたを、高縁社長が出迎える。
ふと、あなたは社長へ訊いてみる。
なぜ最後にあんな質問をしたのか? なぜ自分が採用されたのか―?

「あなたなら、あの質問に"応えて"くれると思ったからよ」
そう言って、高縁社長は微笑んだ。

笑みを浮かべたまま、彼女が事務所の奥へ声をかける。
待ち望んでいたように駆け寄ってくる新人声優たち。
昨日から練習していたのだろうか?
みんな並んで、時々立ち位置なんかも直したりして―
声を、揃えて。

よろしくお願いします! 『ディレクター』!